
ITトランスフォーメーションとは何ですか?
ITトランスフォーメーションとは、「ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる」というデジタルトランスフォーメーションの概念に連なる動きと思って下さい。
「企業や組織に大きく貢献出来る様に組織内の、IT事情を大きく作り変えていく事」と言い直す事も出来ます。
目次
ITトランスフォーメーションに期待出来るメリット
具体的にITトランスフォーメーションをやった場合には、期待出来るメリットは3つ程あります。
その内訳は「戦略的」と「財務的」、「ビジネスアジリティ向上」です。
■戦略的メリット
まず戦略的なメリットですが、本来手作業で行っていた各種の段取がIT化する事で大幅に生産性が向上する事が見込めます。
管理の利便性の面で考えるにしても、ITチームの立場に立てば古い物よりも、新しい物にした方が修正の手間等も随分減りますし、経営側の面からも同様の事が言えます。
前提条件として従来の方法論から、IT化を図る際に事前に従業員に計画の詳細であったり、意見をしっかり聞いておき導入機材が現場の事情にしっかり合う様に擦り合わせをしておく必要がありますが、その点さえクリア出来れば後はスムーズに話が進みます。
1回ずつ社に戻って報告する体制と出張先からでも、簡単に手続きが出来るという2つを比べれば明らかに後者の方が効率的です。
■財務的メリット
次に財務的なメリットですが、一時的に見れば設備投資に相応の支出をしなければいけません。
導入内容によっては、かなり高額になる事もありますが、長期的に見た場合はハードウェアだったりデーターセンター等のメンテナンス代や管理代が格段に改善します。
昨今のIT技術は目を見張る勢いで革新しており、古い機材のままでは劣化であったりメンテナンスが追い付かなくなる様な場面も少なくありません。
セキュリティ問題が代表的ですが、ハッカーの攻撃だったりウイルスの問題はとても高度化しています。
勿論、それに対抗する為のセキュリティ技術も同じだけ進歩していますが、技術の更新の勢いは数年も過ぎれば最新型を前提にした物へとすり替わります。
それを古い型のままで支えるのは多くの意味で、無理が出て来ます。
そういう問題を1度に解決する場合には、やはり最新型の導入が最も手早くなります。
空いた分の予算や人員を他所に再配置する事も可能ですし、クラウド化等が代表例ですが、予算面を改善したい場合にはある程度の支出を折込済みにした上で、1度に事を進めた方が最終的には得る物も大きくなります。
■ビジネスアジリティの向上
そして最後のビジネスアジリティの向上ですが、既に現在もその状況にありますが、これからのビジネスにおいてIT環境の整備はあって当然の大前提となっていきます。
整っていない場合は、ビジネス以前の問題という事にもなりかねませんし、顧客の立場にしても余程の希少性のあるサービスでもない限りは、利便性に不自由を感じる所で品物を購入しようとする理由がありません。
そういった点を考えるのであれば、反応性と利便性を高める為にITを導入する事は避けては通れない道とも言えます。
予算面だけに意識を向け過ぎない事
ちなみに、これらの段取を進める時に特に注意しなければいけないのは、予算面だけに意識を向け過ぎない事です。
例えばクラウド化等が分かりやすいですが、「サーバー内に自社のデーターを移せる上、料金も格安である」という見えやすい面だけに注目していると思わぬ失敗をする事があります。
送信データーが暗号化されておらずサーバーのレンタル会社側からのアクセスキーを使えば、自社のデーターを全て閲覧出来てしまうという様なケースもあり、そういった部分から機密情報が外に漏れてしまうといった案件も少なくありません。
そういった危険を考慮するのであれば、多少割高になったとしても暗号化処理が必ず行われるサービスが行われる会社を選んだ方が良いですし、出来れば暗号解読キーも相手側の会社ではなくこちら側の人間しか使えない様な配慮がある所を選んだ方が安定します。
24時間365日でトラブルに対応してくれるサービスかどうか?
メンテナンス面で考えるにしても、24時間365日でトラブルに対応してくれるサービスがあるか否かは特に重要視しないといけません。
年末年始には、必ず休暇を取る様な会社のサーバーだった場合、トラブル発生時にはそれに合わせてこっちの業務も止めざるを得なくなってしまいます。
最低限無休で動いてくれる事と、出来れば定期的にメンテナンスサービスもしてくれる所に仕事を依頼した方が無難です。
他にも、クラウドではなくパッケージ版の製品を選ぶという場合も、一時的に見た場合は現実の状況に即してデーターの更新が来ない分だけ不自由に見える事も無いではありません。
ただ、会社規模によってはパッケージワンセットで完結していれば十分に事足りるという事もありますし、クラウドでしたらどうしても付き纏う事になるセキュリティの問題も自社内で完結する様な仕様であれば、特に気にしないで済むケースもあります。
まとめ
勿論、今まで使っていた機械との互換性の調査も忘れない方が良い点です。
変える物の内容によっては、他の従来機材が全て止まってしまう事も出て来ますので、そこも予算以外の注目点として重視する事をおすすめします。
最終更新日 2025年5月24日 by nakojp